加納欄の想い シリーズ12
「私の幸せって。自分の幸せは、自分で見つけます!孔明師範には関係ありませんから!」

 孔明師範の顔色が、変わった。

「関係、ない?」

「そうですよ。私が幸せになるために、側にいてほしい人は、孔明師範じゃないんです」

「何を言ってるんです。あんなに、私に慕ってきていたじゃないですか」

「あれは・・・。何の見返りもなく、真に武術を教えてくれていた孔明師範を慕っていたんです。それ以上の気持ちはないんです」

「なぜ毎晩抱かれたんです」

「それはっ!孔明師範が、私を動けなくさせてただけで!私は、毎晩怖くて・・・」

「欄・・・?」

「自首してください」

「自首?」

「遼を・・・殺しました」

「あれは、私じゃありません。フェイが、とどめをさしたんですよ」

「孔明師範・・・逃げられませんよ。もぅ、指名手配がかかってるころです」

「私を、捕らえることが、できるんですか?」

「私の命に変えても・・・」

「ほぉ、なら一緒に死んでください」

「なっ!」

「お前は、私を捕まえられませんよ。1人なら、死にませんが、欄と一緒なら、死んでもかまいませんよ」

「お、お断りしますっ!」


 ドォォォン!!!


 と、建物が崩れた。

「欄!」

 孔明師範が、あたしを引き寄せた。

「逃げなさい。巻き込みたくない」

「どおしてっ!」

 孔明師範が、あたしの肩に手をおいた。

「遼と、同じですよ」

「え?」

「譲れないって奴です・・・遼には、悪いことをしました。理性が飛んで、あんなことを・・・。私の可愛い弟だったのに・・・でも、お前は、妹にはみえなかったんですよ」

孔明師範は、あたしの頭と首をおさえつけ、唇をふさいだ。



ヤッ!



ちょっ(>_<)



 また爆発する音が聞こえた。

 ビクッとした。

「後で、迎えに行きます」

 孔明師範がいなくなっていた。



どこ?



「孔明、師範?どこ?・・・大山先輩・・・!先輩?いやぁ!先輩!?」

 あたしは、砂ぼこりで見えない中を、やみくもに走った。

 大山先輩も、孔明師範の気配も感じなかった。

「大山先輩!どこですか!先輩!!」

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