国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい

よく見れば、巫女の食事は、皆同じものが並んでいるが、

神官のほうには、それぞれ別々の料理が並べられているようにみえる。

特に、この少女の周りはいっそう豪華で、王族の食事と言っても過言ではなかった。


「わ、私は、上級神官のシギネアでございます。私の父は、マルス様の伯父に当たるアニウス大臣でございます」



・・アニウスの娘だと?

ということは、俺のいとこか。そういえば、何度か会ったことがあるか?

だがそれが何だと言うのだ。



「それがどうした?俺は、お前の食事が皆と違う理由を聞いているのだ!」


シギネアとの会話が、さも意味のないものだと言わんばかりに、マルスは語気を強める。


「どうしたって。つまり、私はマルス様のいとこ。王族に近い私が、巫女と同じ食事をとるなどと・・」


「もうよい!言い訳などいらぬ。

ウェスタの巫女として、他のものと同じ食事ができぬと言うなら、そっこく神官の職を辞すがいい!」


想像以上のマルスの剣幕に、シギネア以外の神官たちも一様に青ざめた。








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