国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
しかし、現れたのは、そのどちらでもなかった。
・・まさか!
レアは心の中で絶叫した。
まさか、
王が、来るなんて。
レアは、昨日の夜から絶食し、すでに禊(みそぎ)を済ませてあった。
舞を踊る時間は刻一刻と迫っており、もう一度禊をしなおす時間などない。
レアはこちらへ近づこうとするマルスに向かって、怯えた瞳で訴えた。
「それ以上、近づかないでください!」
レアの言葉に、マルスの足は、ぴたりと床に吸い付いた。
「あの。どのような御用ですか?」
レアの言葉に、マルスはほんの少し瞳を揺らしたが、それ以上に動揺しているレアには分からなかった。
無言のまま立ち尽くすマルスに、レアは二度呼びかけた。
「王?マルス様?」
レアの声でマルスは我に返ると、自嘲の笑みを浮かべた。