国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
この室内だけが、外界から隔離されたように、やけに静かだった。
いつもはうるさい虫の声すら聞こえてこない。
ただ、ウルウの声だけが、どうしようもなくレアの心に染み入ってくる。
「私はね、15のときに、他の大勢の奴隷と一緒に、今の貴族の家に連れてこられたの。
その家は、女の子に恵まれなくてね。けれど、その家の主人、つまり私の養父は、
どうしても娘を神官長にして、政治的権力を握りたかったの。
それで、沢山の娘を集めて、暗誦のテストをしてね。一番できの良かった私を娘にしたってわけ」
ウルウは、普段はめったに見せない笑顔をしていた。
それは、悲しみを含んだというよりは、全てを悟った“巫女”の顔に見えた。
「それでは、ウルウ様の本当のご家族は・・」
「死んだという報せは、一応あったようなのだけど、
今の両親が、私の気が散るのを恐れて、それを報せなかったのよ。
だから、私がそのことを知ったのは、何年も後になってからのことだったわ」