国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
部屋は、張り詰めた空気が流れながらも、どこか落ち着いた雰囲気をかもし出していた。
それは、手燭の赤みのある色によるものだったかもしれないし、
ウルウが自身から放っている霊気によるものだったかもしれない。
しかし、それらはどちらも矛盾を含んだまま、矛盾なく部屋の空気を融合させていた。
「ウルウ様は、他人を救って、家族を救えないことに矛盾を感じられないのですか?」
「もちろん感じたわ」
「では。では、どうして・・」
・・そんな風に笑っていられるのですか。
普段のウルウからは、まったくうかがい知れぬ過酷な過去に、
レアは、ウルウがどんな風に悩み苦しんだ末に、今の彼女自身を手に入れたのか、想像もつかなかった。
ウルウは、いつも、きちんとした身なりをしている。
ほんの少しの甘えも許さないとばかりに、服を調え、髪を結い。
真一文字に引き結んだ唇からは、固い信念が窺えて、他人にだけではなく、自分自身にも厳格さを課していることがわかる。
しかし同時に、深い情けというものを内在していて、他の誰よりも穏やかで愛情深い。
おそらくは、それゆえに、この女だけの神殿の中で、神官長の座まで上り詰められたのだろう。