国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
そばで聞いているマリカにも、ラウススの言葉が実現性の低いものであることはわかった。
一度巫女となったものは、30年の任期を終えるか、死ぬ以外に神殿を出ることはない。
あるいは、罪を犯し、罪人としてウェスタを追放になるか。
巫女見習いの追放であれば、能力が低かっただけだと、まだなんとかなるかもしれない。
しかし、すでに巫女となった者が追放された後に、世間の荒波を渡っていけるかと言えば、
それは、否と言うほかなかった。
あがめられる立場の巫女だけに、ひとたびその地位から下ろされたとき、与えられるのは、侮蔑だけだ。
堕ちるだけ堕ちていくほかない。
たったひとつだけ、方法がないではないが、それは一般庶民には、到底無理な話だった。