国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
マリカは王にお辞儀をすると、そのわきをすばやく通り抜けて走り去っていった。
「ラウスス兄さん!」
ラウススの姿を追って、部屋から出ようとするレアの腕をすばやく掴むと、
マルスは、レアの体ごと、無理やり自分の胸に引き寄せた。
「さきほどの兄の無礼は、私が変わりにあやまります。
兄は、王の顔など存じておりません。どうか、どうかお許しください」
マルスの腕の中で、レアはマルスの顔を見上げて、必死に懇願した。
マルスの怒りが、先ほどのラウススの態度にあるのだろうと思い、レアは心から謝罪した。
しかし、気のせいか、レアが必死にラウススを擁護をすればするほど、マルスの機嫌を損なっているようだった。
「マルス様!!」
レアが呼ぶ自分の名は、明らかに非難が前面に押し出されたものであって、
マルスは、自分でもわけが分からず、思った以上に、ひどく荒々しい声を発した。
「うるさい!黙れっ!」
マルスは、レアの体を無理やり壁に押し付けると、両腕を力ずくで壁に縫いとめた。
「っつ!」
レアは痛みに顔をしかめると、今にもこぼれ落ちそうなほどの涙をためて、マルスの瞳を見上げた。