国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
窓辺の小鳥たちの愛らしいさえずりが、やけにはっきりとレアの耳に、届いて、
レアは余計に悲しみが増してきた。
・・鳥でさえ、あんな風に幸せに歌うことができるのに。
レアは抵抗することをあきらめて、全身の力を抜いた。抜けてしまったというほうが、ぴったりなのかもしれない。
レアが抵抗を失うにしたがって、マルスがレアを締め付ける力も弱まったようだった。
「レア。こちらを向け」
うつむくレアの耳元に、マルスが低く命じた。
それは、先ほどまでの怒号とは違い、幾分落ち着いた声ではあった。
しかし、レアにとって、それはあくまで命令であり、それ以外のなにものとも捉えることができなかった。
レアは、しかたなくマルスに視線を合わせた。