国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい

話の切れ間の間合いを見計らったかのように、トントンと、扉の軽やかな音がして、失礼しますとホーエンが入室してきた。


「ウルウ様が、王に謁見を求めておりますが」


ホーエンは、昼間ラウススを捕らえた時と、まったく変わらぬ表情--

一見すると、とても不機嫌な怒っているような顔--でウルウの来室を告げた。


いつも怒っているようだとよく言われているが、本人にとってはこれが地顔で、

今も、特になんの感情も抱いてはいなかった。


「通せ」


マルスが端的に答えると、ニュクスが、では私はこれで、と腰を浮かせる。

マルスは、あっ、と短い声をあげた。


「ニュクス・・その、ここにいてはもらえませんか」


言いにくそうに告げるマルスは、19歳の年相応に、若い青年の顔をしている。


ニュクスは、何かを感じ取って、そのまま椅子に座りなおした。

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