国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい

一晩そばにいると言うサラを、自分ももう寝るからと、レアは強引に部屋に追い返した。

どんなことがあっても、ウェスタの巫女の一日が変化に富むことはない。

毎日を規則正しく、決められたとおりに行うことになっている。


必然、サラもレアも明日は朝早くから起きねばならないし、一日の厳しい労働が軽くすむはずもなかった。


眠るだけの狭い部屋は、サラがいなくなっただけで急に広くなったように感じる。

まるで、世界にたった一人になったような心持がして、レアはブルッと身震いした。



・・兄さん。



サラの前ではああ言ったものの、レアはやはり兄が心配だった。

噂では、マルスの怒りを買って、首をはねられたものは、軽く二桁を超えると言う。


確かに、レアも、当初はそんな気性の激しい恐ろしい王なのだという印象を持った。

初めて会ったときの、あの威圧感は、王者の風格を備えており、レアの存在などその風圧で吹き飛んでしまいそうに軽く思えた。






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