国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
しかし--
レアは、そっと目を閉じた。
まぶたの裏に、マルスの真昼の空のように青く美しい瞳が浮かぶ。
レアが持つ彼の印象は、世間一般の評価とはまったく逆のものだった。
いや、確かに噂が正しいのだろうという、恐ろしい面も見てきた。
今朝だって、あっという間にラウススを捕らえて、自分も殺されてしまうのかと思ったくらいだ。
首元をさすりながら、レアは呼吸を整えた。
・・マルス様は、本当は何にお怒りになったのだろう。
ラウススの無礼な態度は、確かにマルスの怒りを買うには十分すぎるものに違いなかった。
だが、レアは、マルスの怒りがラウススではなく、自分に向けられているような気がしてならなかった。