国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
この事件があって数日間、ウェスタ神殿は、レアの噂で持ちきりだった。
女というのは、どうしてこうも噂好きなのか、
それとも毎日があまりに単調すぎて、ほんのわずかでもいいから、変化を求めているのか。
『レア様ったら、男性を引き入れてたそうよ』
『なんでも王に見つかって牢屋に入れられたとか』
『あら、入れられたのは相手だけで、レア様は王のお情けで助かったって聞いたわ』
『まぁ、王までも彼女の虜ってわけ?』
それまでのレアが、際立って優秀だったせいなのか、それとも嫉妬しているものが多かったせいなのか、
レアを敬っていた巫女や神官たちは、掌を返したようにレアの悪口を吹聴した。
自然、レアに近寄ろうとするものはなく、施薬館での作業も一人孤立することが多くなっていた。
「レア。今日は私があなたを手伝うわ。よろしく!」
サラだけは、いつもと変わらずレアに接してくれたことだけが救いだった。
レアの手助けをしたがる巫女がいなくて、サラが自発的に手伝っていることを、
彼女はわざわざ言わなかったし、
レアもそのことに気付いてはいても、それにたいしてあやまったりはしなかった。
お互いの考えていることは手に取るようにわかって、目と目を合わせれば、ふっと笑みがこぼれた。