国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい

アニウスは、無理やり作った好々爺のような笑顔を、そのしわの目立つ顔に貼り付けていた。


「マルス様、我等は、国政を見直し、熟慮して、

結果税収を引き上げることが、最善の策だと結論付けております。


民は、我々に守られている意識に乏しく、

なんとかして税を逃れようと色々な言い訳を考えております。


どこからそのような話をお聞きになったのか知りませぬが、

愚かな民の言うことをいちいち真に受けていては、国が滅びますぞ」


アニウスの、子供を諭すような言い方に、会議場には、失笑の声がもれ聞こえた。

しかし、マルスは一向に気にすることもなく、アニウス相手にまったくひくことはなかった。


「確かに、お前たちはよくやっているのだろう。

では、どのように国政を見直したのか、申し述べよ」


「どのように、ですか?」


「そうだ。お前は、熟慮した結果だといった。

今年の税収を引き上げるということは、その前に国政を見直しているはずだな。

あいにく俺は、あまり覚えることが得意ではないらしい。

どこをどう見直したのか、説明してくれ」






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