国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
部屋の窓から、ほんのわずかな風が、申し訳程度に二人の頬を撫でていく。
「本当に、私の望みをかなえてくださるの?」
「もちろん!何でも言ってみろ」
やっといつもの我がままで元気なディスコルディアに戻ったと、マルスは息を吐いた。
「・・じゃあ、私をお嫁さんにして」
むし暑かった部屋の空気が、一瞬で真冬の湖のように冷たく凍りつく。
マルスの額から、一滴の汗が、頬を通って、まるで涙の雫のように、床にぽたりと落ちた。
「冗談よ、お兄様!
なにそんな驚いた顔して。おっかしいったら!」
ディスコルディアは腹を抱えて、あははは、と明るく笑った。