国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
「お前、どうして灯りを持っていない?」
夜回りならば当然持っているはずの手燭を、レアは持っていなかった。
「は、はい。月の明かりが美しかったので、手燭を持つ気になれなくて置いてまいりました」
・・月の光だと?
面白いことを言う娘だ。
巫女はみな、決められたことを決められた通りに守るしか、能がないのだと思っていたが。
男は、もう一度、上から下までレアをじっくりと眺めた。
賊でも侵入したのかと思ったが、目の前にいるのはどう見ても、ただの巫女見習いだ。
・・本当に、迷い込んだだけらしいな。
もしや、この花園の秘密を嗅ぎ取った怪しい者かと思ったが、
それは、見当違いのようだった。
しかし、だとすれば、今度はもう一つ確認すべきことがあると男は思った。