国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
レアの想いなどつゆ知らず、サラはのんきな声で、自分の思いをそのまま口にした。
「ねぇ、一体何なんだろうね。
あ、ひょっとして、毎日お仕事頑張ってるから、なにかご褒美でもくれるのかな?」
「頑張っているのは、皆同じでしょ?大体、ご褒美って何なのよ」
「ん~、おいしいものでも差し入れてくれるとか?」
サラの軽いのりに、レアは自分がしかめっ面をしているのが、ばかばかしくなった。
「ほんと、サラは食べ物があれば幸せなんだもんね」
確か初めて会ったときも、サラは食べ物の話をしていた気がする。
『ここにいれば、一日二食食べられるって、本当ですか?』
奴隷商人に巫女見習いとして連れてこられた自分と同い年くらいの少女が、
上級巫女に初めて言った台詞を思い出して、レアは、ぷっと吹き出した。
満足に食べることができない、悲惨な状況にいたのがうかがえる台詞なのに、
どうしてサラが言うと、こんなにもあっさりとした会話に聞こえるのか。
自分など、この先どうなるのかと不安に震えて、声に出すこともできずにいたというのに。
それは、いつも前向きな姿勢でいる彼女の人となりのせいであろう。
そんなサラと知り合えたことが、自分にとって一番の幸運だったのかもしれない。
レアは、最近になってそう思うことが増えていた。