国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
この廊下の突き当りを右へ曲がれば・・、レアがそう思った瞬間、ウルウはそれとは逆の左に向かって折れた。
・・え?どういうこと?
私たちをお呼びなのは、マルス様ではないの?
長い長い廊下をひたすら歩くと、広い庭園に出た。
「うわっ、こんな素敵な庭があるなんて!」
サラが目を丸くして叫ぶと、いいから早くいらっしゃい、とウルウの滑舌の良い言葉が飛んできた。
・・もしや、ここは離宮かしら。
王宮の最も奥には、王の妃が住む離宮があり、外からは決して見ることができない造りになっている。
・・確か、前王の正妃でいらしたニュクス様と、ディスコルディア姫がお住まいだと聞いたことがある。
レアは、なんだか嫌な予感がして、無意識に胸を押さえた。
動悸が激しいのは、足の速いウルウについていくのが大変だったせいだろうか・・。
後ろを振り返ると、赤い顔をして息を切らせるサラが見えて、レアは安心した。
あれに比べれば、自分の動悸など、たいしたものではないだろう。
「ほら、もう少しよ、頑張りましょう!」
レアの笑顔に、サラは、立ち止まって、ふ~、と息を吐いた。