国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい

「姫様の手は、白魚のように美しくて、うらやましい限りです」


この場の微妙な空気に気付いたのかどうか、さも感心した風に、

やはり、私たちのような者とは生まれが違いますものね、と付け足して、

サラは、ディスコルディアの長い指にある指輪に目を留めた。


それは、存在感のある輝きを主張しており、宝石など目にしたことのないサラでも、

おそらく王族にしか身に付けられないような高価な品だろうと察せられた。


サラの視線を受けて、ディスコルディアは、素敵な品でしょう?と、自分の指にはめている美しい宝石をかざした。


「実はね、まだ内緒なのだけれど」


ディスコルディアは、前置きをしながら、声を潜めて二人へ顔を近づけた。


「私ね、マルス王に求婚されたのよ。これは、その証の品なの」


「まぁ!おめでとうございます!!」


サラは、満面の笑みを浮かべて、すぐにお祝いを述べる。

が、その後に続くであろうはずの、友の言葉がない。


いぶかしんで、横を見ると、レアが大きな瞳を見開いている。

気のせいか、小刻みに震えているような気もしたが、とりあえずお祝いの言葉を述べさせようと、彼女の背中を軽く小突いた。


「お、おめでとうございます・・」


サラの行為の意味に気付き、やっとのことで声を絞り出したが、それは意味を成さない、ただの音の連続だった。




オ、メ、デ、ト、ウ、

ゴ、ザ、イ、マ、ス。






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