国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
自分の名前が呼ばれたことも気付かずに、レアは、窓から見える緑をぼんやりと眺めていた。
手入れの行き届いた、立派な庭園。きっと、大勢の庭師が丹精込めて世話をしているのだろう。
あそこにある見たことのない花は、なんという名前なのかしら、と考えて、
レアは、自分の体を揺さぶられて、はっと我に返った。
「どうしたの、レア?」
心配そうに自分を覗き込む瞳に焦点が合う。
レアは、自分がとんだ失態をおかしてしまったと冷や汗をかいた。
「も、申し訳ございません。ディスコルディア様。わたし、ぼおっとしてしまって」
「いいのよ。きっと暑さのせいね。
それより、私、あなたとお友達になりたいの。いいでしょう?」
レアは酷く動揺したが、ディスコルディアの有無を言わせぬ迫力に、是というほかはなかった。
庭園に降り注ぐ陽射しは、相変わらず強かったが、レアは寒気を覚えて、思わず背筋がブルッと震えた。