国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
アニウスの頬は、興奮して、酔っ払いのように赤らんできた。
「増税も間違いであったと公布するよりは、王のご婚姻のお祝いとして、
特別に税を軽くするといった方が、効果的かと思います。
捕らえた反乱の首謀者にも、恩赦を与えて刑を軽減し、王の寛大なお心を示せば、なおよろしいかと」
「しかし、今日の今日で、王の花嫁を探すのは、難しいのでは。
今まで何人も候補を挙げておりますが、その・・王のお気に召したものはおりませんから」
口を挟んだのは、重臣の一人であろう。アニウスよりも年上らしい白髪の男だ。
「ええ。ですが、ぴったりな人間がおります」
アニウスの自信満々の言葉に、皆、おぉ、さすがはアニウス様だ、と好意的に受け止めた。
「ま、」
て、と続くはずのマルスの言葉は、アニウスの力強い声にかき消される。
「我が娘、シギネアを妃にしてはいかがでしょうか」
アニウスが根回しをしておいた最初の数人が賛同の意を表すと、
雪崩を打つように連鎖がおき、
ついに執務室は、ほぼ満場一致の拍手で埋め尽くされた。