国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
「皆の意見はわかった。
確かに俺は、怠けてばかりで、今まで王としての責務を果たしてこなかった。
今回の騒動も、突き詰めれば、俺の政治力の無さにあるのだろう。
妃を娶るのも、世継ぎをもうけるのも、俺の義務だ。
皆の言うとおり、妃を迎えよう」
おぉ~!!
という、いくつもの高い声が響く。
アニウスは、必死でにやつく笑みを堪えて、真剣な表情を作ったが、
頬が不自然にひくひくと動いた。
急いで、シギネアに知らせてやらないと。
神官を辞するための金子も用意しなくてはならないし。
忙しくなる。
アニウスは、娘の花嫁姿を想像して目を細めた。
次の一言を聞くまでは。
「だが、それはシギネアではない。
俺の結婚相手は、俺自身が決める」
マルスはそれだけ告げると、ぽかんと口を開けた重臣たちに背を向けて執務室を後にした--。