国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
「今のは、巫女見習いか?」
「はい。今年入ってきた子で、マリカといいます」
「暗誦の勉強というのは?」
「創世記を覚えたいと言うので、時々、勉強をみてやっているのです」
「そうか。感心な娘だな」
そのまま、扉の内側は、しじまに包まれた。
お互い、ただただ、見詰め合う。
まるで、一本の運命の糸で繋がっているかのように。
こんなことを話しに来たのではない。
わかってはいたが、やはり口にするのは、ためらわれた。
時間の流れが、永遠のように長くも感じるし、刹那のように短くも感じる。
そうして、沈黙を破ったのは、レアの方だった。
「何か、お話があっていらしたのではありませんか?」
「あぁ」
一瞬、レアは、マルスが暗闇に囚われて、そのまま飲み込まれてしまいそうな錯覚に襲われた。