国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
「この前、お前は眠ってしまったから」
マルスは、少し照れたように、
俺は大事な告白を二度もする羽目になるんだぞ、と、窓の外に視線を移して、頭をかいた。
「あ、すみません。
重いのに、運んでいただいて」
レアは、昨日のことのように、その情景がありありと思い出されて、頬を染める。
実際、マルスと心が通じてからも、二人だけで会うのは、あれ以来初めてのことだ。
レアは、やはり、人の役に立ちたくて施薬に励んでいたし、
マルスは、早くレアに追いつきたい一心で、政務に没頭した。
一箇所繕ったかと思えば、別の箇所がほころび、
その箇所を繕うと、また別の場所のほころびが見つかる。
王の仕事などというものは、それこそ朝から晩まで、絶えることがなく、完璧など求むるべくもない。
例え、全てのほころびを繕えないとしても、その存在を認識できるだけ、
かつてのマルスに比べて、ずっとましであるに違いなかった。
忙しくて会えなくても、マルスは焦ったりはしなかった。