国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
・・てっきり、レアさんのことを相談に来たのだと思ったのに。
ニュクスは、興奮するマルスをどう扱うべきか迷った。
心を落ち着かせようと、お茶をゆっくりと喉に流し込む。
否定しても、マルスの心の中に芽生えた疑念を完全に打ち払うことはできまい。
肯定することは・・、むろん不可能だ。
「ディアは・・、元気にしていますか?」
突然娘の話題を振られて、ニュクスは持ち上げたコップを危うく落としそうになった。
「あの子は・・、まぁ、今は落ち込んでいますが、すぐに元気になりますよ」
「外へ出ないばかりか、食事もあまり食べないと聞きましたが」
「侍女が何か申したのですね。
多分、あなたに心配してほしくて、わざと大げさに嘆いて見せてるのですよ。
確かに、マルス様の結婚宣言に衝撃を受けてましたけど。
あれは、恋に恋しているようなところもありましたから。
マルス様がお気になさらなくても、すぐに元に戻ります」