国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい



・・王子など産まなくて、本当に良かったかも。



ヴェローナが先に男の子を出産したため、自分も王子を産まなくてはと、

密かに悩み、心を痛めた時期もあったが。


男の世話を焼きながら、これ以上手間のかかる大きな息子はいらないと、

ニュクスは、改めて思い知らされた。


熊のような姿をしている割には、男は上品に食事をしている。

夜食が食べたいと、侍女に運んでもらったが、

めったにないことに、ばれやしないかと、ニュクスも多少ドキドキした。


男は、長い指を器用に使い、次々と食べ物を口に運ぶ。

その様を見とれている自分に気付いて、ニュクスは、頬を桃色に染めた。

まったく惚れた弱みとは、よく言ったものだ。


ある日突然、自分と子供を置いて出て行った挙句、5年もほったらかしにされて、

出て行った時と同じように、ある日突然、ただいま~、とあっけらかんとして戻ってくる。


自分が拒絶されることなど、微塵も想像していない男。

それとも、拒絶できないことをわかった上での、行動か。




< 342 / 522 >

この作品をシェア

pagetop