国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい



・・もう!なんて、身勝手なのかしら。



ニュクスは、自分の隣で、すやすやと眠っている夫の姿に苦笑した。

男の腕枕は、土と埃とわらの匂いがする。

胸板は、鉄のように厚く、腕は、昔よりもさらに筋肉質になったようだ。


乱暴な抱き方だけは、ちっとも変わっていないけど。

ニュクスは、男の体に、そっと手を触れた。



・・傷が増えているわね。



剣の好きな男は、鍛錬を欠かしたことはなかったが、

おそらくそれは、今でも続いているのだろう。

ひょっとすれば、危険を伴う実践で。



・・そう言えば、初めて会ったのは、私が山賊に襲われている時だったのよね。

まるで、戦神が舞い降りてきたのかと思ったけれど。



自分を守って、勇敢に戦った男の姿を思い出して、ニュクスは彼の体に頬を寄せた。





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