国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
「逃げてください!」
少女の叫び声にも似た、甲高い声がすぐ近くで聞こえる。
暗闇と雨にまぎれて、少女は、二人のすぐ近くまで来ていた。
「マリカじゃないの。どうしてこんなところに」
レアは、驚いたが、すぐに思い当たった。
自分たちを助けてくれるという
“ある人”。
「兄さん!
見つかったら、マリカがただではすまないのよ?!」
「だが、マリカが、言ったんだ。
お前が逃げたがってるから手伝ってくれって」
「え?!」
わけがわからない。どうして、マリカがラウススに、そんなことを言ったのだろう。
それとも、何かの行き違いだろうか。
レアが、マリカの身長にあわせて腰をおとすと、彼女の怯えた視線とぶつかった。
「お兄さんは、早く外へ!
レア様は、部屋へ戻ってください。
早くしないと、アニウス様が!」