国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい

「アニウス様?」


「私、聞いてしまったんです!

アニウス様とシギネア様のお話を!」


マリカはおろおろするばかりで、要領を得ない。

とにかく、早くこの場から立ち去るようにと、繰り返すばかりだ。


マリカの異様な様子に、レアの本能が、はげしく警戒音をたてる。


「兄さん。

とにかく、マリカの言うように、早く外へ。

私も部屋に戻りますから」


レアが言いおわると同時に、突然、たくさんの炎と大勢の人の気配が出現した。



「おい!いたぞ~!!

脱走者だ!捕らえろ!!」


「こっちだ!急げ~!!」


暗闇の中から突如として現れたその炎は、あっという間に、三人を取り囲む。

まるで昼間のような明るさだ。


神殿を守るほとんどの兵士が集められたのかと思うほど、体躯の優れた男たちが、

剣を構えて、レアたちを威嚇した。







< 361 / 522 >

この作品をシェア

pagetop