国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
・・あぁ、遅かった!
ごめんなさい。レア様。
マリカは、ぶるぶる震えながら、大粒の涙を流している。
雨は、さほど酷くはないが、濡れた洋服に体温を奪われて、体が芯から冷えてきた。
大きくはない歯が、ぶつかりあって、がちがちと音をたてた。
もちろんそこには、死への恐怖という最大の要因が織り込まれてはいたが、
それ以上に彼女を震え上がらせ、苦しめるのは、
初めて知った、罪の意識だった。
主人の命に逆らえず、レアを監視し、
ついには、破滅へと導く片棒を担いだ。
マリカは、レアの体の陰に隠れて、震えの止まらない自分の体を、自分で抱き寄せた。
・・レア様!
マリカは、こんな窮地に立っても、神ではなく、レアに祈り、許しを乞うた。
神様は何もしてくれない。
マリカは、それを誰よりも良く知っていた。