国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
隣の牢は見えないが、人が動く気配がした。
「いや、悪いのは俺だ。
まんまと、アニウス大臣の策略にはまって、二人の命を危険にさらして」
ラウススは、格子を両手で握り締めると、そこに自分の頭を思い切りぶつけた。
ガンッ!と、ひとつ、すさまじい音がする。
あまりに大きい音がしたので、レアは誰かが来るのではないかと、神経を尖らせたが、
どうやら、本当に、牢屋番はいないらしい。
「兄さん、その話は、もうやめましょう!
それに私ね、実を言うと、磔にされても仕方ないのよ」
見張りの兵士がいないとわかり、レアは、本心を明かした。
恥ずかしくて、あまり、告白したくない内容だが、
言えばきっと、二人の心は軽くなるだろう。
「王のこと、か?」
「マルス様は、素敵な方よ。私、恋をしてしまったの。
とっても・・・幸せな気分」
レアの愛らしい瞳が、わずかに色気をかもし出す。
ラウススには見えないが、彼女のわくわくしたような話し方で、
充分想像はついた。