国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
建物の端まで来ると、ロカは、3人に外套を渡した。
「外へ出るから、しっかり着込めよ」
そこには、最初から荷物が置いてあり、ラウスス、レア、そしてマリカにあつらえたような大きさの外套が入っていた。
それぞれが背負えるほどの、荷も用意されていて、肩に背負うように促された。
どう考えても、この3人のために選んで準備したものだ。
一体、この人は、どういう方なのかしら。
レアだけでなく、ラウススももちろん気になってはいたが、今は、大人しく従う他はない。
脱獄したと叫べば兵士が集まるだろうに、それをしない。
何らかの意図があるにしても、とりあえず、敵意はなさそうだ。
降り続く雨はいまだやまず、外套を着込んだ4人の体に打ち付けた。
・・この方角は、まさか。
王宮の裏側を小走りに進みながら、急にレアの心がざわめき出した。
そこは、マルスとはじめて出会った思い出の地。
「誰かいるぞ!」
ラウススがレアの手首を取って、小さく囁いた。
雨で視界が悪いが、同じように外套を着込んだ人物が、見える。