国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
「お前、やっぱり僕たちを売る気か!」
ラウススが、後ろから乱暴に、ロカの肩に手をかけた。
「あぁん?ああ、あいつらのことか。
あいつらなら心配要らないよ。お前らと一緒に逃げるんだ」
「一緒にって。どうやってこんな大勢で逃げるんだよ。
王宮から出るには、門をくぐらないと出れないんだぞ。
こんな人数で兵士の目をごまかせるわけないだろう!」
くそっ!
こんな得体の知れない男のあとに、黙ってくっついてきた僕は大馬鹿だ。
レアとマリカが頼れるのは、僕しかいないって言うのに!
ラウススは、がっくりと肩を落とした。
ほんの少し見えた希望が、絶望へと変わり、足取りが何倍にも重く感じられる。
「兄さん、何もしないよりはましよ。この人の言うとおり、行ってみましょう」
実のところ、レアは逃げるつもりはまったくなかった。
しかし、兄とマリカはなんとかして助けてやりたかった。
自分が取引をして、と思っていたが、
この男の言うように、本当にここが戦場になるなら、そんなことは無意味だ。