国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
女は、濡れた瞳で、そっと笑ったが、レアは、何も答えられなかった。
不作の年だったのは、わかっていたことだ。
民が飢えているという事も。
けれど、自分は何をしたか。
巫女として、いや、人として、何かすべきことが、できることがあったのではないのか。
施薬をし、非常用の食物を分け与える。そのことにいらぬ誇りを持ち、満足してしまってはいなかったか。
不意に、マルスとの会話が頭に浮かんだ。
『この国の全ての者たちが、ここに並ぶのと等しく同じ食事をいただけるというのであれば、
ありがたく、食べさせていただきます』