国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
「こ、これ以上は、だめです。マルス様!」
上がった息を何とか整えながら、レアはぎゅっと目を閉じて叫んだ。
「なぜだ?」
マルスは顔も上げず、レアの耳元に息がかかるくらいの距離で低く囁いた。
「なぜって!
マルス様は、お体の具合が悪いのでしょう?
私は、それを治しに来たので、こ、こういうことをしに来たわけでは・・・」
レアは、しどろもどろになりながら、頬を赤く染める。
「こういうこと?」
マルスは、意地悪く笑うと、楽しそうに、彼女の耳をついばんだ。
「お前は、俺の病を治しにきたんだろう?
忘れたのか?これは、恋の病だ。お前にしか治せぬ」
マルスの口の端が、三日月のように持ち上がるのを見て、レアは、はっとした。
この感じ。いつかも同じようなことがあった。
「マ、マルス様!また私を騙しましたね!」
あははは、とマルスは声を上げて笑う。
「騙してなどいないさ。俺の病は恋の病だ。父がそう言わなかったのは、俺のせいではないぞ」