国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
マルスの言葉に、レアは目を丸くした。
なんだか、おかしな単語が混ざっていた気がする。
「父?」
「ユピテロカ前王。俺の父だ。王宮から出るのに、手助けしてくれたろう?
今日も、一緒にここまで来たんじゃないのか?」
ユピテロカ、って。ロカさん?!
レアは、あいた口がふさがらなかった。
確かに、只者ではないと思っていた。
王宮への秘密の抜け道を知っていたり、マルスのことを、あいつ呼ばわりしたり。
でも、まさか、父親だったなんて。
はぁ~、とレアは、深いため息をついた。
なんという非常識な親子だろう。
仮病を使って、わざわざ自分をチェルシーから連れ出すなんて。
そこまで、考えて、はたと気付いた。
「もしや、ロカさんと、連絡を取り合っていたのですか?」
二人で自分をひっかけたのなら、王宮に入ってから、ここまで誰も会わなかったのも頷ける。