国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい

それは、若い少女にありがちな単なる感傷であるに違いなかった。

すべての人間が同じように飢えずにすむなど、

理想であっても現実には不可能だ。


マルスの虚を突かれたような顔を見て、ウルウは一つの予感を持った。



・・この若い王も、変われるかもしれない。



ウルウは、もしも王がレアを捕らえるつもりなら、

自分が身を挺してかばうつもりでいた。


マルスは、才気にあふれた若者であったが、父である前王は変わり者で、

王位を捨てて放浪の旅とやらに出てしまった。

わずか15歳で王座についてしまった若者は、あまりに世界を知らなすぎた。




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