国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい
部屋の中だけが、時の流れから隔離されたかのように静かだった。
マルスの精悍な顔は、両の目がピタリと閉じられ、
たくましい腕は、胸の前でしっかりと組まれ、時が動き出すのを待っている。
やがて、マルスの空を写し取ったような蒼い瞳が開かれると、
ウルウは、瞬時にレアをかばえるように、マルスを見た。
「レア。お前の言いたいことは分かった。
では、俺の言い分も聞いてくれるか?」
「は、はい!」
てっきり、罵詈雑言を浴びせられ、酷い仕打ちを受けるのだろうと覚悟していたレア以上に、
ウルウは細い瞳をめいいっぱいに開いて驚いた。
・・あの短気なマルス王が、すぐに怒鳴らなかっただけでもたいしたものだと思ったのに、
“聞け”ではなく“聞いてくれるか”とは。
ウルウは床にはいつくばったままのレアをちろり見おろした。