月と太陽の事件簿6/夜の蝶は血とナイフの夢を見る
「はぁいどなたですか」

インターホンから聞こえてきた声はえらい不機嫌だった。

昼間は寝ていると言ってたのは、どうやらホントらしい。

「小山さん、昨夜お話をうかがった日野ですが」

「ああ刑事さんですか。なんか用ですか」

「実は吉原さんについてもう少しお話を…」

「店じゃダメですか」

わー、不快さMAXといった感じ。

「あたし昼間はほんとダメなんですよね」

あー…面倒臭いなぁ。

あたしは隣の達郎をつついた。

達郎は不思議そうな顔をして自分を指さす。

あたしはインターホンを指した。

『オレ?』

そう言いたげな達郎に向かってあたしは大きくうなずいた。

小山洋子はアンタのこと気に入ってるから丁度いいの。

まぁアンタ自身は全く気付いてないみたいだけど。

達郎は渋々といった感じでインターホンに口を寄せた。

「小山さん、月見です」

「…!月見さん!?」

おー、わかり易いほどのリアクション。

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