廃陸の旅団


ガキィィィンと何かが弾ける音がした。

「ちったぁやる気出たか?ジン。久しぶりだなその姿見るのはよ。」

いつもの鎖ではない何かをジンは手にしていた。

それがオスカーの巨大な剣を受けとめている。

「何故アストンに術を封印させる?」

ジンはそれを引くと消滅させた。

オスカーも剣を引く。

「アストンもテメェも分かっちゃいねぇな。誰もその三つの術を使えなんて言ってねぇだろうが。」

オスカーは面倒くさそうに頭をかく。

「その三つ術を使っていい。って言っただろ?」


「バカが、ってことは使わなくても良いだろうが。これは端からアストンの呪術依存を無くす為にやってんだよ。」

呆れ気味に言い放ったオスカーの言葉にアストンの胸が軋んだ。

「現にアストンは術を使った。ピンチになったら術を使えばなんとかなる、だとか考えてる三流術師の典型なんだよ。」


< 463 / 583 >

この作品をシェア

pagetop