狐面の主人



五穂は呆然と男を見た。




そして顔を伏せ、言った。


「もう五穂めには、買い取り手がいらっしゃいます。

優しい御言葉、感謝いたします…。」




深々と頭を下げた。

と、目の前に男がいない。

周りを見回すと、夜の番の商人と話をしている真っ最中だった。


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