♂性別転換♀
「単刀直入に言うね。お姉ちゃんを男の子に戻す魔力は残ってないの。回復するにはかなりの時間がかかるから、当分の間は僕のお姉ちゃんとして生活してもらいます」
へえーそうなんだ。魔力が残ってないんじゃ仕方ないね……て言うわけあるかー!
「本当に戻せないのかよ!?」
「本当に戻せない。そんな簡単に性別を変えられると思う?」
少年、大翔の言う通りだ。
そう性別をコロコロ変えられるとは思わないけどさ。
だからって何で俺が女にならなきゃならんのだ。
俺はそこんとこを聞きたいんだ。ていうか聞く権利が俺にはある。
その旨を告げると、
「お姉ちゃんが好きにしろって言ったじゃん。男に二言はないんでしょ?」
「うっ……そりゃそうだけどさ。他に方法はないのかよ」
首を傾げながら腕を組み、頬杖をつく大翔。