◆紫色の恋空**先生の切ない恋**◆



窓際に置いたベットの上に座って、窓の外を見た。



三日月より少し欠けた月を見ながら、昔を思い出していた。



夜寝るときは、必ず電気の豆電球をつけて寝る奴。



チョコレートは必ず、ホワイトチョコ。



コーヒーはブラックが飲めないから、甘いカフェオレ。



満月より三日月が好きな奴。



化粧を落とすと、ほんの少しそばかすが顔を出す頬。



全てが愛おしく、幸せに感じたあの頃…



奈々…



今お前はどんな思いで、あいつとの結婚を控えてるんだ?



どんな思いをして俺のマンションまで招待状を届けにきたんだ?



今でも、お前のなかで俺は、“いじわるな修二”で残ってんのか?



俺のなかでは…


奈々は…


今は…


俺を捨てた女…



そんな嫌な印象が居座ってんだ。。





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