◆紫色の恋空**先生の切ない恋**◆
「どうして塚本が、省吾達の結婚式に?」
「あ、沢田先輩。」
そう、黒の細身のスーツを完璧に着こなし…女性招待客の視線を独り占めにしている、塚本 孝幸だった。
・・・・沖田の彼氏。
でも、何で塚本がここに?
「修二、塚本さんと知り合いなのか?」
驚いた顔で省吾が聞いてくる。
「知り合いっつーか、高校んときの2個下の後輩。」
「まじか。塚本さんはな、俺の会社の社長の息子さんなんだよ。気さくな人で色々お世話になってんだ。」
はぁ~?
塚本が省吾の働く会社の社長の息子?
初耳だけど。
塚本のヤツ、そんなすごいのか?
俺は正直、めちゃくちゃ驚いた。
塚本のヤツ、今まで全然そんな、変わった…金持ちらしい振る舞いしたとこ見たことないぞ。
「沢田先輩と、高倉さんはどういった関係なんですか?」
「あぁ、こいつ…省吾とは昔からの親友なんだよ。」
「そうなんですか、すごい偶然ですね」
「ほんとだな。」