◆紫色の恋空**先生の切ない恋**◆
「何か、どういったらいいのかよくわからないけど…そういうんじゃないんだ。」
「どういうんだよ。」
「最初は、違ったんだ。」
そう、沖田を好きになって…
塚本が沖田の恋人だって知る前までは…。
女を泣かせるような男なら、俺が沖田を幸せにしてやるって。
でも、今は違ってた。
沖田と塚本が寄り添ってるところを見て、ヤキモチというか、ちょっとムッとしてしまうのはあるけど…
沖田の、塚本を見つめる表情を目にすると…あぁ、沖田は今幸せなんだな…そう思うんだ。
「俺じゃあ、沖田のあんな幸せそうな顔見ることできないって、そう思う。」
「じゃあ、もう分かってんだな。お前の本当の気持ち。」
「あぁ。」
省吾の言うとおりだ。
俺はもう分かってる、
男として、教師として…
沖田に対する気持ちをどうするべきか。
「さてと、俺もそろそろ…」
俺はタバコを携帯灰皿に入れると、立ち上がって伸びをした。
「二次会出ないのか?」
「あぁ、帰ってやらなきゃなんねー仕事もあるんでね。」
「おう、大変ですね…先生っ♪」
「うるせ。」