◆紫色の恋空**先生の切ない恋**◆
「何かさぁ、瞳と沢っちって…」
何かイヤな予感…
石川のその疑いの目…
な、何か感づいたか?
「…兄妹みたいだよね~。」
ハァ…なんだ、兄妹か。
恋人みたいとか言われたらどうしようかと思ったし。
てか、恋人でもないから別にやましいこともないけど…
まぁ、それでも…
沖田を好きだったのは、紛れもない事実だしな。
ん?…
ははっ。。
普通に過去形にしてたな俺。
沖田のこと、好き“だった”って…。
それにしても、
「兄妹はないだろ、似てないし。」
俺と沖田が兄妹?ないない。だって、全然似てないだろ。
「え~、何か似てるんだけどなぁ…。」
そう言って、石川は俺と沖田を交互に見比べていた。
すると、いつも落ち着いて話を聞く側の山口が微笑みながら、口を開いた。
「笑った顔が似てる。ホッとする笑顔。」
え?笑った顔?
俺は思わず沖田を見る。
すると沖田も俺を見た。
2人顔を見合わせて、思わず吹き出してしまった。