◆紫色の恋空**先生の切ない恋**◆



塚本と沖田の、ラブシーン…か。



きっと、ドラマに出てくるような…絵になる恋人同士なんだろうな。



俺は、驚くくらい…冷静でいられた。



塚本と沖田がキスしてるなんてとこを想像したら、嫉妬どころじゃなかったのに。



自分でわかるくらい、俺は変わった気がする。



だって、過去のちょっとしたトラウマがなくなっただけで…こうも心持ちが違うなんてな。



あれほど、沖田を意識していた自分がどこにいったんだって思うくらい…



俺は沖田に対して、あの…我慢しきれないくらいの気持ちが・・・別のなにかに変わっていた。



今こうして、石川達とはしゃぐ…高校生のあどけない沖田を見ていて、ただの教師の俺で居られてる。



「お~い、もうすぐ昼休み終わるぞ~。」


「「「はぁーい。。」」」



みんな、俺の可愛い生徒達だよ、全く。



キャッキャッとはしゃぎながら、教官室を出て行く沖田達を見送りながら…



俺は、そう思った。。





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