◆紫色の恋空**先生の切ない恋**◆
「あ~、みんな可愛い♪」
「あ、瞳~」
女子達が騒ぐ教室に、でかいダンボールを支えた沖田が入ってきた。
「あ、先生~ここ男子禁制だよ~?」
「先生は特別なんですぅ~」
笑う沖田のダンボールを俺はそっと持ち上げた。
可愛く笑って、俺を見上げた沖田に…
無性に、キュンとしてしまった。
「瞳も着てよ~。。」
「明日着るってばぁ~。。」
ピンクのヒラヒラメイド服を持ったまま沖田にすがりつく石川をおしりで押し返しながら、沖田は恥ずかしそうにそう言った。
今日は…着ないのか。。
ちょっとがっかりする俺。
「いいじゃん、ちょっとだけ~」
「やだぁ~、」
「ダーリンがヤキモチ妬いちゃう??」
「妬かないよぉ~。。」
「そうだよね~、そんな子どもっぽいことしないよね。瞳のダーリンは♪」
「も~ちなぁ、そのダーリンって止めてよ~。。」
「ふふ、いいじゃん。ラブ②なんだし」
おい、さっきから聞いてりゃ…
なんだよダーリンって…。
彼氏でもないのに、完全にそのダーリンって奴に敵対心を燃やす俺。