ぼくらの事情

むしろ、


「いつもの癖……?」


「まさか、いつも澪路くんのベッドに?」


響生と咲奈に至っては、今にも発狂でもするんじゃないかってくらいひどく動揺している。



「た、たまにだよっ! 澪ちゃんの部屋でお喋りしたまんま眠っちゃったり……」


「人肌恋しくなったりしちゃったら来ちゃうワケだっ。澪路さんのベッドに」



だから枕が二つあるんだねー、なんて納得してるのはせいぜい架くらいで、



「ちょっと澪路くんにキツく言い聞かせておかなきゃね……」


「もう絶対やめろっ! 澪路に近付くなっ!」



怒り冷めやらぬ二人はポカンとする絆を前に、澪路への怒りをますます増幅させていた。
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