白いカッターシャツ


プリントをまとめるっていうだけの簡単な作業だからこそ、爪に気付いてもらえたんかな。

私は怜が爪がきれい、手がきれいな女の子が好きだって言うから、毎日毎日爪に気を使ってきた。

だから、その思いが報われたような気がして単純に嬉しかった。


「なぁ〜…?」


色んなことを考えていると、怜がいきなり話し始めた。


「ん?どうしたん?」


言いにくそうにする怜の言葉を待つ私の心はいままでで最高にドキドキしてる気がする。


「…おれ、」


ガラガラ―

怜が何かを言い出そうとした瞬間に、教室のドアが開いて、担任が顔を出した。


「お!お前らまだ残ってくれてたのか。あとは先生が引き受けてやるから、明日に備えて早く寝るんだぞ。」


先生はそう言って、プリントを全部抱えて教室から出て行こうとして一度止まり、


「怜、もう暗いから理佐を家まで送ってやれよ。」


そう言って出て行った。
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