死神少女
それからも度々あの光を見た。


ある時は気の弱そうなおばあちゃんから、ある時は元気な赤ん坊から。


全ての人から見える訳ではなかった。
1日3人見たら多い方。

見える人々は老若男女と様々だったがやはり、年を取っている人から見えるのがほとんどだった。
皆、儚く消えそうな光の玉を頭に乗せて、何事もないようにそこに存在し、生きている。


母に、父に、お友達に、「あれ、なぁに?」と指差しても何もない、見えないと言う。


幼いながらに、あたしは恐怖を覚えた。

あたしの目は病気なの?
どうして、誰も見えない光があたしには見えるの?

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